慶應か、翠嵐か? 最後の選択1

慶應合格も、悔しさが残る複雑な選択に…

「くやしいー! 大学受験でリベンジしてやるっ!」と雄叫びを上げ横浜翆嵐高校の入試に向かった長男。帰宅後は言葉少なく、慶應合格のことを知ったときもホッとした笑顔はありましたが、手放しにバンザーイ\(~o~)/という笑顔はありませんでした。本人に言わせると「慶應は受かるのは当たり前」だそうです。慶應合格の安堵感より、筑駒不合格のダメージがジワジワきている様子でした。「別に当たり前だから何とも」の言葉だけで、自分の部屋にこもり次の日の特色検査の準備をしているようでした。

慶應と翠嵐のどちらか? 最後の選択肢です。ぜいたくな悩みではありますが、これもまた長男にとっては、究極の選択です。

偏差値レベルで考えるか? 学費を考えるか?

サピックス2015年偏差値では各高校は以下の通りです:

  • 筑駒     65
  • 開成     65
  • 慶應志木 61
  • 慶應高校 60
  • 横浜翠嵐 55

偏差値60越えの闘いを続けてきた長男にとって、横浜翠嵐高校は55。偏差値レベルとしては少し物足りない感があります。そしてもう一つの選択肢、慶應は元々本人興味を示さなかったところ。長男的には、どちらも嬉しくない選択肢と言えます。そして慶應は、両親としても当初は考えてもいなかった超高額コース。

  • レベル的に はありがたいけれど、学費高額コースの慶應。
  • 学費は抑えられるが、レベル的に物足りない横浜翠嵐。

レベルを取るか、学費を取るかの究極の選択です。

大学進学を想定して考える?

将来の進路を考慮するとしても、

  • 理系男子としては、国立大学を目指したい気もする。横浜翠嵐に進学して大学受験に挑むのか?
  • 慶應大学は私大の最難関。慶應大学に入る権利を捨てても大学受験にこだわるのか?

理系に向いているのではといっても、まだまだ進路については未知な状態。なのに大学進学まで想定して判断しなくてはいけません。慶應を取れば、大学は慶應にするということに。本当に慶應でいいのか? 翠嵐に進学して大学受験リベンジできるのか? 3年後、長男がどうなっているのかなんて、占い師でもないし、預言者でもないのに、分からないよ。

入学後の学校生活を考えるとしたら…?

また学校生活そのものを楽しめるかどうかについても、

  • 附属校である慶應に途中から入って馴染めるものか?
  • 全員が「はじめまして」の翠嵐の方が、のびのびできるのではないか?

という不安があります。 パパは自分の学生時代のときのイメージから、慶應高校は派手な子が多いのでは?? とも心配していました。

もう実際に入学してみないと、高校生活を送ってみないと分らないことだらけ。そんな、たらればな話で判断するしかない。どっちをどうとろうと、選択根拠は期待を含んだ憶測でしかない。難しい選択です。1ケ月、いや2週間でいいからお試し入学させてよ…(^_^;)

揺れる長男。答えは…?

その日の晩。長男、どよーんとした様子で部屋を出てきて言いました。「もう士気が落ちた気がする。慶應にしようかな」と…。

「リベンジだー!」の雄たけびはどこにいったのか? もういいの? 「弟、妹いるし、オレ国立目指すから! 」と当初言ってた意気込みは? 慶應受かって気が抜けたのか? これは真実の答えか? それとも…???

慶應に受かったのは素晴らしいこと。確かに慶應受かってホッとして気が抜けるというのはあるでしょう。でもでも、その反応で本当にいいのだろうか? 長男はこれまで慶應は興味が無かった。文化祭行ってもピンとこなかったと言っていて。この、「やっぱ慶應にしとく」っていうのは、いわゆる小さい子が、元々自分はなんとも思ってなかった自分のおもちゃが、実は皆が欲しくてたまらないものと気付いて「じゃあ、これあげない」となっちゃう、あんな感じか…??

許すべきか、許さぬべきか。これは真実か、甘えか…。(@_@;)(@_@;)(@_@;)

中学校にも相談

母の私はどうするべきか分かりません。長男、中学の先生に電話で相談しました。神奈川県の公立高校は、入試を辞退する場合、欠席する前に辞退届を出さなくてはなりません。どちらがいいかの相談ももちろんですが、辞退する場合の手続き締切タイミングはいつまでか確認しなくてはなりませんでした。

学校に電話をすると中1のときの担任の先生が出て下さり、1時間近くいろいろと相談に乗って下さっていました。でも…それでも答えは出ません。もし辞退して明日の特色検査を受けないのなら、明日の試験開始前に校長を通して連絡をしなくてはならないそう。そのため辞退する場合は、明日の8時前に校長に伝え、手続きを取るように言われて電話を切りました。

そこへ、パパの一喝が…!

長男、悩み続けます。私も長男の思いをどう受け留めるべきか答えが出ません。そこにパパが帰ってきました。長男パパに相談すると、「学費などの現実問題もあるんだ。甘ったれずに最後まで受けて来い! きちんと全うして、全て終えてから考えなさい」と、バッサリ。

長男「あ、ハイ」と、何か、つきものが落ちたように、あっさりと返事をして寝ました。そして次の日の朝、長男、これまでと同じく淡々と支度をして横浜翠嵐高校に向かって行きました。パパの喝入れに感謝。

横浜翠嵐高校の入試は面接を含めて連続3日。合格発表まで時間もあります。受験しながら、学校を見て、先生方を見て、これまでの受験も振り返り、総括して、最後の答えを出すのが良いのだろうと思いました。