6年生でサピックスを辞めた!そのときのパパの言い分

パパは中学受験反対派? 肯定派?

勉強に乗り気でない長男、こなしきれない宿題の山、その一方で高騰する授業料…。この状態にパパは「割が合わない! 」とバッサリ。サピックスを辞めようと言い出しました。(これについて詳しくは、『長男の中学受験 長男がサピックスを辞めた経緯を』ご参照ください)

…と書くとurashimamama家のパパは、いわゆる子育てに無関心、中学受験反対派の、ステレオタイプパパに感じられるかもしれません。しかし、そうだとしたら、それは大きな誤解です。

パパの名誉のためにも説明させていただきますが、パパはむしろ子どもの教育については理解あるタイプ。長男が赤ちゃんの頃から、情緒面についても学習面についても、子どもにとって良いものをと、いつも積極的に考えてくれました。幼稚園選びも、お稽古事も熱心に関わってくれましたし、子どものお友だち関係などについても、urashimamamaの相談相手になってくれて、常に思いを共有してくれていました。

どちらかというと、「子どもの将来のために…! 」という考えで子どもに熱心に関わるというよりも、子どもを持つことで広がる世界に興味津々、子どもと同化して楽しんでいたという方がイメージとしては近い感じですが。

ですから、中学受験を考えたときも積極的に情報収集したり、私立中学の説明会なども一緒に行きました。それぞれの私立中高一貫校の教育内容にも感心していましたし、中学受験についても肯定的でした。

パパが「辞めよう! 」と言い出した真の根拠

でもそのパパが一転、「もう辞めよう!」と言い出しました。そのワケは以下の根拠からでした。

  • 不安につけ込むような形の、最終学年の高額な月謝に納得が行かない。
  • 課題の量がいくらなんでもキャパオーバーではないのか? 授業料が高いのは、この高密度の学習内容のためという言い分かもしれないが、我が子がこなせなければ意味は無い。その恩恵を受けたことにはならない。
  • この量をこなせるようになり難関校に合格したとしても、大人の言いなりになった結果なのでは? 将来ただのイエスマンになるだけではないか?
  • 膨大な課題をこなした結果、合格しても、自ら学ぶ力は身に着かないのでは? それどころか受け身の学習姿勢をすり込まれてしまうかもしれない。

ちなみにこれらの根拠は全ての子どもに当てはまるというわけではありません。urashimamama長男の状況と照らし合わせて考えると…ということです。飽くまでも。もちろん、中には自らすすんで課題に取り組んで意欲的に頑張るお子さんもたくさんいます。その点はご了承ください。

パパの話を聞いて…

長男の性格、これまでの様子からすると、確かに、この先たとえ宿題をこなせるようになって成績が上がっても、大人の言うことをよく聞く“いい子ちゃん”に矯正した結果でしかないかも。どこかに受かって欲しいけど、“いい子ちゃん”は、urashimamamaも長男に望む姿ではありません。我が家としては、自分自身の考えを持てる人間になってほしいから、知性と教養を身につけて欲しいと中学受験を考えているわけで…。そんなだったら、長男が長男でなくなってしまうということでもあるし。

長男の「イヤなことはイヤ! 」と頑固で困ったところも、のびのびした性格の表れでもあります。それにこの頑固さは、将来“意志の強さ”、“逞しさ”につながるかもしれない…。

また、「この状態で取り組んでいたら、志望校に受かったとしても、結局は勉強嫌いになるかもしれない。それどころか、自信がない子にしてしまうかもしれないよ」ともパパ。

それで、「高いお金をかけて、子どもをつぶしてどうするんだ? 」というわけです…。

パパに言われた当初、urashimamamaは、「なんて投げやりな、上から目線のいやな言い方!(怒)」と感情的になっていましたが、その後次々と展開される理系パパの理路整然とした言い分に、悔しいけどぐうの音も出ません。

「悔しいけど、でも、確かにそうかも…」と、urashimamamaは、涙を浮かべ、わなわなしながらパパの言葉を聞いていました。