「僕は、受かる学校じゃなくて、行きたい学校に受けに行く」
長男、こう言ってサレジオ学院に向かいました。
一晩中泣きはらした目でしたが、でも凛とした眼差しで。
ドアがパタンとしまった途端、
「私、何やってたんだろ!? 」
と、パパと長男を見送ったurashimamamaは、これまでの自分を大反省しました。
「私、あの子のこと、全然見えてなかった! 」と…。
ちっぽけな自分に気付く
長男は、長男なりに真剣に考えていたのです。中学受験や自分の進路、自分の人生について。なのにurashimamamaはそのことに全っ然気付いてあげてなかった。
urashimamamaは点数や偏差値のことばかり。日々のノルマをこなすことに精一杯でした。
これまで中学受験に取り組んでいた数年間、長男は
・塾の宿題をなかなかやらない
・机の前に座ってもすぐに気が散る
・暗記ノルマをボイコットして家出までする
・偏差値は乱高下
そんな様子の長男にurashimamamaは常にイライラ、ハラハラ。
長男を叱ってばかりいたし。
うちの子ってなんでそんなにダメ? と思っていました…
でも、見るべきところは、そんなところじゃなくて!
親としては長男を思いやってあげるべきでした。
自分がいかにちっぽけで、狭い視野で長男を見ていたのか、思い知りました。
urashimamama、長男の真の姿に気付く
6年生になったばかりの頃、そろそろ志望校を考えないと…と思っていた頃のこと。
まだまだ漠然としたレベルで志望校について話し合っていたときのことですが、
「中学受験は一生に一度のチャンス。どうせ受けるなら、偏差値から考えるのではなく、行きたい学校はどこかから、きちんと考えてみようね」
と言った事がありました。
塾なし受験は不利かもしれないけれど、塾によっては受験校を偏差値で決められてしまうと聞きます。塾の先生の意見に従って学校選びをするより、自分の素直な気持ちで志望校を選べていいかも、と…。
「受かる学校じゃなくて、行きたい学校に行く」
長男の言葉は、そのときの親子の話し合いをきちんと受けとめてくれていたからでしょう。
長男は、子どもらしい純粋な心で、あの子なりにどこの学校に行きたいのか、真剣に誠実に考えて、その思いを温めてきたのでしょう。
打算的な考えなんて、一切持たずに。
それに引きかえ、urashimamamaは受験シーズンになったら余裕なくなって、そんなのすっかり忘れてました。urashimamama、エラそうなことを言って、間際になると、心の中はちっぽけなプライドや、偏差値や、受かる受からないに振りまわされて…打算で一杯だった。
…私なんかと比べたら、あの子、ずっと、ずっと心がキレイだよ。
子どもが従わないのも、何かメッセージがあるかも
自分目線しかなかったurashimamamaは、なかなかやる気を見せない長男、上手く偏差値が取れない長男を、過小評価していました。
幼稚園の頃、長男に「静かにしなさい」、「危ないから走っちゃダメよ」など注意していたのとおんなじ感覚で。その延長線上で、受験勉強についても「男の子ってダメねえ」という感じで、「宿題やりなさい」、「なんでこんな点数になっちゃうの」と、注意してばかりでした。
なかなか、宿題やりたがらない、点数が上がらない…でも、それはきっと何かのメッセージがあったのでしょう。
大人目線で、長男の様子をただ怠けてるとしか見ていませんでしたが…あの態度は、子どもなりに、いろいろ悩み苦しんでいたからだったんだ。だからこそ、まっすぐに向き合えなくて、あんなことしてたのかも。辛いと言えず、辛いと自覚さえできずに、一人で戸惑っていたからだったんだ、きっと。
urashimamama、もっと長男を信じてあげればよかった
長男は、本来勉強嫌いではありませんでした。まさに“長男”で、やたらに我がまま言う子でもありませんでした。だからこそ塾の宿題をやりたがらないことを「ダメね」で済ますべきじゃなかった。何かのシグナルと感じ取るべきでした。
「私、長男にすごい失礼なことしてたんだ…」
urashimamamaは、もっと受け入れてあげればよかったと強く思いました。
中学受験塾に通われているご家庭では、塾の課題の多さに戸惑ったり、偏差値で悩まれること、よくあると思います。そして親の心配を顧みずに勉強がはかどらないお子様にイライラすることもきっと多いでしょう。
特に初めてのお子さんの場合だと、親としても、その年頃でどの程度のことがこなせるのか分からず、その不安も加わって、塾で出される宿題量や、目標とする偏差値を何が何でもクリアしよう躍起になる。そしてクリアできないと劣等感を抱く…。urashimamamaもそうでした。
でも、中学受験、高校受験を一通りやって振り返ってみると、中学受験塾の基準は、よほどの神童でない限り、そうそうクリアできるものではありませんから。ご安心を。
urashimamama、それが分かってなかったので長男に厳し過ぎました。悪いことしました。第一子、大変ですよね。
親としては、塾に言われると、それをクリアすることに集中してしまいます。塾の要求=合格基準?とつい思ってしまうものなので。でも必ずしもノルマをクリアすることが合格への手掛かりではありませんから。まずはノルマがどうあろうと、子どもを信じる。そして子どものペースを基準に、ノルマを取捨選択するべきです。
子どもを塾の指導に従わせようとするのではなく、塾のノルマは我が子に合っているのか、ハードルが高過ぎではないのか、冷静に考えて我が子にいい形を見つけて行くべきでしょうね。
そしてたとえ塾に合っていないという結果になったとしても、高校受験でも、大学受験でもチャンスは十分にあります。中学受験が全てじゃないから大丈夫! 「うちの子はまだ受験向きではない」と、大らかに構えていればいいと思います。
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不合格でurashimamamaに見えてきたもの
結局、長男はサレジオ学院も不合格でした。
「受かるところじゃなくて、行きたい学校に受けに行く」
と毅然と向かって行きましたが…残念!
問題用紙を見たら、国語、算数などはかなり検討していて驚き&感動しました。しかし社会を解いている間に泣き崩れたそうで…社会の後半、白紙でした。
中学受験ではurashimamama長男は、いわゆる失敗に終わりました。
受験結果は、負け負けだったけど…でも、urashimamamaとしては良かった。
おかげで長男の心が見えました。
長男は、物事をまっすぐに見つめられる子、そして勇気がある子なんだと確信できました。
「うちの子、すごーくいい子なんだ!」と確信できた。
そしてurashimamamaは長男を心からリスペクトできるようになりました。超~親バカですが。
中学以降、勉強だけでなく、大人になるまで山あり谷ありいろいろあるでしょう。でも、長男なら信じられる。
うちの子がダメなはずはない。
何かあったら、必ずわけがあるはず。
我が子を信じて、常に気持ちに寄り添おう。
urashimamamaは、長男のよき理解者になろう
頼れる相談相手となるよう努力しよう!
長男にだけではなく、urashimamamaの3人の子どもへのスタンスが変わったきっかけ、それが長男の中学受験不合格でした。