塾高 高入生はやっぱりアウェイ?1 附属生の絆は強し!

urashimamama長男、現在大学2年生です。

3年間の塾高生活、彼なりに楽しんでいたようですが、
urashimamama長男も含め「高入生」の立ち位置は、実際どうだったのか?
居心地は良かったか?
それとも…?

このタイミングであらためて考えてみたいと思います。

以前も「慶應義塾高等学校 高入生は馴染めるか?」というタイトルで、
高入生としての入学後の所感をまとめましたが、
今回は高校3年間を振り返っての総括として。

結論から言うと、前にも書いたとおり高入生が孤立することはありませんが、
どうしても“アウェイ”な感じは否めないかなあ~と思う。

これは塾高に限らず、中高一貫校ならどこでも同じではないかと思いますが、
ただ塾高の場合、附属生の結束が固い分、普通よりもその色合いが濃い気がします。

人数的には附属生と高入生は半々。しかし…

中高一貫校の中には、高入生と下からの生徒とは別々のクラスにして
3年間交わらないところもあるようです。
中大附属、山手学院なんかはそうみたい。

開成も、高1のときは高入生は別クラスにするみたいですね。
高入生だけのクラスにして、中学からの生徒に対しての学習の遅れを補ってから高2で合流するらしいです。
学習面ももちろんですが、これはきっと高入生同士で連帯感が生まれるように配慮して下さっているのでしょうね。

一方、塾高のクラス編成は
高入生も附属生も、みーんな一緒の混ぜ混ぜ状態。
普通部も中等部も、スポーツ推薦も帰国子女も、一般も
分け隔てなく完全ミックスです。

人数比率は
学年全体では附属生と高入生はちょうど半々。
クラス内でも附属生と高入生は半々。

長男の高1のクラスでは人数的に完全に半々でした。
恐らくこの比率は2年生、3年生でも同じだったみたい。
まあ、2,3年生にもなると
そんな区別今さらって感じになっていたみたいですが。

高入生=新参者ではありますが、半分もいれば一大勢力。
クラスで孤立してしまうという心配は無し。

それに附属生にとっても、塾高はこれまでとは違う場所でし。
“附属生”と一言で言っても、附属校には普通部と中等部の二つがあって
附属生の半分は初めての顔ぶれ。
附属生もそれなりに慣れない状況にあるワケで
附属生も高入生も、わりと条件同じじゃん?
と考えられるかもしれませんが…

しかし、“初めての場所”に
誰ひとり知らない状態で臨むのと
ある程度知っている顔がいるのとでは
緊張感が全く違います。
それに附属校から来たんだもん。
場所は違えど雰囲気は似たものがある。

高入生が初めてのことばかりでキョドキョドしている一方、
クラスの半分の附属生は勝手知った様子の面々。
このギャップがまだ高入生をさらに緊張させるでしょうね。

中高一貫校の高入生は、
普通の高校に入学する場合のプラスアルファの緊張感やプレッシャーがあるでしょう。

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附属生の絆は強い

高校から「はじめまして」の状態の高入生とは違い、
附属生は一緒に過ごしてきた時間と、それとともに培われてきた互いの「絆」があります。

  • 幼稚舎からなら9年間。
  • 普通部、中等部からなら3年間。

そらそうだ。
過ごした時間が全然違う。
しかも幼少期~思春期の多感な時代に生活を共にしているのです。
本人たちに悪気がなくても、
高入生には、これは乗り越えられない壁となる。

urashimamamaも中高一貫校出身で、高校からの入学者が何人かいましたが、
高入生は馴染むのに大変だっただろうと思います。
今、振り返れば。
当時のurashimamamaは子供過ぎて全然気付きもしなかったけど。
母になった今、思い返してみると、
何人か休みがちな時期があった記憶が。
不登校と言うほどではなかったけど、
あれはきっと精神的なものだったんだろうなあと。

さらに慶應の場合は、より深く固い絆で結ばれています。
なぜかというと

  • 幼稚舎では小学校6年間クラス替えなし。
  • 普通部は中2、中3の2年間はクラス替えなし。

と同じクラスのメンバーで長い時間を過ごし、じっくりと関係を築き上げます。

幼稚舎なんかは6年間も一緒ですから、まさに「竹馬の友」ですね。
仲良しになったらその絆は強い!

そしてこの絆づくりは親も。
幼稚舎では、まさに家族ぐるみのおつきあいをするようです。
さすがセレブ学校www

そして普通部でも、中2、中3の思春期の多感な2年間を共に過ごします。
これは確かに絆が強くなる。

幼稚舎でも普通部でも同じクラス…ともなれば、
そりゃもう一生のお友だち確定です!

将来日本のリーダーになるであろう者同士が
幼馴染みだったら、
家族ぐるみのおつきあいをする仲だったら…
さぞや強固なネットワークになるでしょう!
これで日本は安泰でっす!

ということを慶應としても確実に狙ってるのでしょうね。
これも帝王学の一環なのだろうなあ。

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中学3年のクラスは親子で一生のおつきあい

そして普通部ママに教えて貰いましたが、
普通部を卒業した後、
2年間一緒だった中2中3クラスで、
毎年、必ず親子で同窓会があるそうで。

普通部ではこの中3のクラスのメンバーが
「一生の親子のおつきあい」なのだとか。

高校も、大学も、大学を卒業した後も…
毎年1回ホテルの宴会場を借りて、
親子で!同窓会!
これが年間の恒例行事だそうです!

まあ仲の良いクラスだったら
子供たちは自主的に集まるでしょう。
でも、親は中学卒業後は徐々にフェードアウトしていくのでしょうと思ったら…

どうも、そうじゃないみたい!

卒業後も家族ぐるみの行事でずーーーっと継続するそうでっす!

親が参加しないと
「今年は○○さん、いらっしゃらなかったわね。どうされたのかしら?」
と心配されちゃうみたい…。

これは…寿命が尽きるまで出るのがノルマ!?
どこまで生き伸びるのかのサバイバルゲーム!?!?

果てしなく続く親子同伴の同窓会に動揺を隠せないurashimamamaでした…。

それほどまでの家族ぐるみのおつきあいがある者同士、
絆が強いのは当然ですね。



塾高は毎年クラス替え。学年総シャッフル

附属生は固いきずなで結ばれている。
それは当然。
でもクラス半分は高入生。
ぼっちは余裕で回避可能。

確かに高1の時点では安心でした。
urashimamama長男、高入生とも附属生とも同じクラスのメンバーと仲良くなり、毎日の学校生活を楽しんでいました。

しかし、
塾高では毎年クラス替え。
1学年18クラス、約700名が総シャッフル。

クラス40名の生徒が18クラスに分散、ということで、
40÷18=2.2222…
進級して再び同じクラスになれるメンバーはわずか2,3人。

しかも、18クラスあるので、
クラスがA組、R組と端と端に離れてしまうと
教室もすごーーーく離れてしまい…
部活が同じでない限りめったに会えなくなってしまうらしい。

おかげでせっかく築き上げた高1クラスの人間関係も…解散!!

このクラスの離れ離れ感は、
マンモス校塾高ならではの大変さ!
テリトリーが広くない高入生にとっては結構キツイようでした。

特にurashimamama長男は、運の悪いことにクラスの気が合ったお友だちと
毎年ことごとくクラスが一番遠くに離れ離れになり…徒労感を感じたみたい。

ただ、3年生になったときは、もう諦めもつき、
部活やこれまでの人間関係もあるので、
もうどうでもよかったみたいですが。

せっかく友達ができてもシャッフル。
そんな徒労感を高入生が感じている一方で、
絆が強固な附属生は、当然ながらネットワーク力がスゴイ。

附属生はどんなにシャッフルされても、
誰かしら知り合いがいるし、友達の友達つながりですぐ打ち解けます。
同じ環境で育っている分、
お互い雰囲気似てるし、
通じるものあるし。

でも、このネットワーク力に高入生も救われるところがありました。

urashimamama長男の高3のクラスは、
附属生出身の運動部部長が多かったのですが、
“附属生”、“運動部”とくると、そのネットワーク力は最強!
リーダーシップも素晴らしく、
「皆で楽しくやろう~!」
という雰囲気だったので、
毎度の学校行事で盛り上がり、打ち上げもやったり
おかげで楽しいクラスだったみたい。

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…ただ、この仕切りについても高入生はなかなか入る余地無いんだろうなあ。

urashimamama長男、中学校では学校行事のたびに企画したり仕切ったりする方でしたが
塾高ではそういったことには興味を示しませんでした。
本人の関心も薄れたようでもありましたが。

でも、既に中心メンバーが出来上がってるし、
遠慮もあったんだと思います。

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高入生は、新参者としてやはり気を遣う

高校生なんて15歳のまだまだ子供。
入ったら入ったでなんとかなるでしょう。
途中から入っても、すぐお友だちができるよ~!
附属か高入生かなんて気にならないよ!

そう思われる方もきっと多いでしょう。

特に、中高一貫校への高校からの入学を強く希望されているご家庭では、
親御さんは、なるべくそう思いたいですよね。
案じたくない。

urashimamama自身も長男の志望校選びをしている当時、
高校からだと馴染めるかどうかなんて、
そう深刻には考えていませんでした。
そんなことより我が子がどこに合格できるかが最重要案件で。
それ以外のことを心配する余裕が無いし、考えたくないし。
だから、入れちゃえばどうにかなるでしょーっ!
くらいにしか思わず…。

でも、今時の15歳は
大人が思っているほどくったくのない感じではなく、もっと複雑。

それに彼ら、世の中の平均的な15歳より大人びた集団ですしね。

きちんと距離をわきまえる。
周りに気を遣います。

たとえば、選択旅行(修学旅行)を決めるときや、野球の応援に行くときなど
クラスを越えて行動するようなときのことですが、
ある時期urashimamama長男が、附属生のある子と気が合っていたようで
その子の名前がよう話に出ていたので
urashimamamaは
「その子と一緒に行けば?」
と言ったことがありました。
すると長男
「仲良しだけど、あの子には下からの仲間がいるから」
と言っていたのがとても印象的でした。
別に淋しそうに言ってたわけではなく、
とても当たり前に。
これ、象徴的だと思いました。

別に分断されている訳ではないけど。
歴然と壁がある。
しかも、マンモス校のため、
その仲間の中にurashimamama長男は全く面識の無い子がいる…。

そんな感じなので、
結果、なんとなく、高入生は高入生で固まる傾向にあります。

それと友達作りはクラスよりは部活ですね、やっぱり。

まだurashimamama長男はちょいちょい附属の子と関わっていたようですが
高入生の中には、附属生には壁を作ってしまう子もいるみたいです。
まあね、複雑なお年頃の男子だし。
それぞれにプライド高いし…。

親としては、そんなもんだなあ~と思って
大らかに見守るしかないと思います。



高校からでも疎外感を感じることはありませんが、
附属生と高入生とは文化の差のようなものがどうしてもありますね。
それを楽しめるか、楽しめないかは自分次第。

という感じなので、
塾高を志望校にお考えの保護者の皆さまは、
我が子がその状況を楽しめるタイプかどうか、
気にせずすんなりと仲間に入れるかどうか
そこはよく見極められた方がよいと思います。

 

 

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