urashimamamaの住む神奈川県では2月27日が公立高校の合格発表でした。都立の発表は2月28日。そして3月の埼玉県の公立高校の合否発表を最後に首都圏の高校受験は一通り終了です。
2月27日の午前中に目撃したのは…
2月27日、urashimamamaはお昼前、10時半過ぎに外出しましたが、駅方面から歩いてくる中学生に次々とすれ違いました。普段のジャージ姿ではない、きちんと制服姿の中学生たち。クラスごとに列になってゾロゾロ…ではありませんが、結構な人数でした。皆、中学校に向かって歩いていました。
あーそうか! ちょうど、このタイミングなのねえ!
その中学生たち、恐らく公立高校を受験していた子たちです。志望校の合格発表を見てきて、これから中学校に行くのでしょう。
高校受験では、合格発表の後、学校活動時間に間に合えば生徒は学校に戻ります。学校に合否の報告をしなくてはなりませんし。めでたく合格だったからって、パアアっ! と浮かれてそのまま遊びに繰り出すわけにはいきません。大人だとついやっちゃいそうだけど。中学生、ストイックです。
urashimamamaはその、合否結果を見てきたばかり中学生たちに、図らずも出っくわしたわけです。
すれ違う中学生たちの様子は様々
すれ違う中学生たちは6,7人のグループ、2人でおしゃべりしながら歩いている子たち、一人で歩いている子…それぞれ、まちまちです。
2年前に経験したばかりのurashimamamaとしては、ついつい、すれ違う子たちの表情が気になってしまいました。なるべくジロジロっと覗きこむようなことはしないように極力気を付けて、知らんふりを装っていたつもりではありますが…。
グループで歩いている子たちは、同じ学校を受験した子たちなのでしょう。楽しそうにおしゃべりしながら歩いていたり、ホッとした表情や笑顔を見ると、きっと合格したんだね~よかったねと、こちらもホッとしたり。
一人で歩いている子は、サクサク、淡々と歩いている子が多かったです。上を向いて颯爽と歩いている子が多かったですが、たまに、もしかして…涙目? という子や、下を見たままで沈んだ表情の子もいました。不合格だったのかもしれません…。


高校受験は“全落ち無し”。でも…
高校受験のシステム、少なくとも神奈川県では、絶対に“全落ち”にならないよう志望校設定をします。
“全落ち無し”とは、内申点がクリアできれば入試を受けるだけで合格という、いわゆる私立の“併願校”を必ず受験するから。志望校リストにこの“併願校”が含まれていないと、中学校側はOKを出してくれません。中学校が受験指導でチェックするのは、はっきりいってこれだけに尽きるくらい。
ですから、高望みしすぎて結局行き先ゼロ! なんて事態に陥ることはありませんが…憧れの高校への夢を断たれれば、やはり傷つくわけで…。大人がどんなに先回りしてバッチリなセーフティネットを用意してあげたとしても、やっぱり、やっぱり、中学生はまだまだ子どもで、頭の中には第一志望の高校しかないわけで…涙
不合格も、振り返れば良い経験
“不合格”の結果は、やはりショックですし、傷つきます。そんな我が子をそばで見ていると、親はたまらない気持ちになります。urashimamamaなんかは、基本的に超親バカなので、子どもと同じ気持ちになってしまって、一緒になって悔しがったり、泣いたりしていました。
でも、中学受験で不合格となり、高校受験で合格と不合格の両方の結果をいただき…その後、今でも時間を重ねながら、あの時のことを度々反芻していますが…実は不合格だった経験こそ大切だったかも…とも思います。良い意味で、己を知ることができたというか…ね。
点数的に受かる可能性があったから、ついつい期待してしまいましたが、今考えると、あの時入った後のこと、きちんと考えてた? と少々疑問だったり。キャラはやっぱり違った気がするね、と親子で納得しているところがあります。
だから、不合格となった直後は、もちろん辛いと思いますが…すんなり合格するより学ぶことが多いかもしれませんよ。
一生懸命やった結果なら、その時点で納得できなくてもベストな答えなのだと思います。それに、高校受験で全てが決まるわけじゃないし。そう! 高校受験では、まだまだ答えは出ませんよ! この経験は、大学受験への貴重な資料になるはずよ!
urashimamama長男も、いろいろありました。長男の友だちも合格、不合格それぞれでしたが、皆それぞれに高校生活楽しくやってます。だから絶対に大丈夫!
そんなことを思いながら、すれ違う中学生たち一人一人に、urashimamamaは「おめでとー」、「大丈夫だよー!」と心の中でエールを送っていました。
そんな中、1人でうつむき加減で歩く中学生男子が…!
そんな感じでエールを送りながら歩いていると、無表情&うつむき加減で黙々と歩いてくる男子中学生がいました。
「あの子、大丈夫かな…? 」
urashimamamaは、その子の様子がちょっと心配になりました。知らんふりを装いながら「大丈夫かー?」「高校受験が全てじゃないぞー」「元気出せー!」と、より一層強く、力を込めてエールを…いやエールどころか、もう念を送りまくり…。
すると、urashimamamaの後方から、
「あらっ! ○○くんーっ!」
という大きな声が! どうも、知り合いのママみたいでした。
その方、urashimamamaより10メートル以上離れていました。その男の子もurashimamamaと同じくらいの場所にいたのですが…その方は、人目を一切はばからず、urashimamamaにも完全丸聞こえの最大ボリュームで
「どうだったーーーっっ??」
と、おもむろにその子に話しかけ…。
おおおおーっっ! ここで聞くかっ!? 聞いちゃう!?
ここで聞いちゃって、もしも不合格だったらどーすんだろっ!? おかげで周りの通行人は、urashimamamaを含めて若干立ち止まり気味の総耳ダンボ。urashimamama、ビビりながらもやっぱりもちろん耳ダンボ。ついでにどさくさ紛れにちらっと振り返っちゃいました。
するとその男子、ちょっと困ったような、焦った様子で「あ、…はあ…」と、答えつつ、回りをチラっと気遣いながらも、ポソッと「うん、受かりました」と…。
ホーーーーッッッッ!! あー…よかった……(;_;)
そのママさん、「あああー! よかったねーーっっ! おめでとーーーっっ!」と、これまたさらに大きな声で男の子を全面的に祝福! その子、たじたじ…としながらも、一瞬だけ照れくさそうな、嬉しそうな表情で手短に挨拶を済ませて、即座に再びポーカーフェイスに。中学校に向かって行きました…。
きっとあの、黙々&淡々として、うつむき加減でいたのは、周りの同級生への配慮から。歩いている同級生の中には合格、不合格いろいろいるだろうなあ…と気遣ってのポーカーフェイスだったのでしょう。
中学生、大人より大人だ! 高校受験、こんなにも中学生を大人にさせます…。