サピックス中学部への途中入塾 ご質問へのご回答

サピックス中学部 GS(ゴールデンウィークサピックス)特訓の記事のコメントに寄せて頂きました質問についてご回答させていただきます。質問して下さった、らるご様、ありがとうございます!

サピックスの内容について、私も長男がお世話になっただけなので、十分なご回答ができるか定かではありませんが、私の分かる範囲でお答えさせていただきますね。

サピックスについての質問へのご回答

授業開始時間が18:30と早いことについて

部活などで間に合わない生徒がいることを考慮して、最初の1時間弱は、前回の授業の復習を兼ねた小テストに取り組んでいます。授業の本題に入るのは、その後。なので大体の生徒はそれまでには間に合うようです。我が家は電車で通っていたので、時間に間に合わないことも多くありましたが、なんとか授業“本編”には間に合っていたようです。

入塾は中2の9月と冬とでは違いがあるかどうか?

サピックスは小学部と同様にハイスピードで先取り学習をし、中3では志望校対策がメインとなっていきます。そのため中2の2月までに中3までの学習範囲をほぼ終了させてしまいます。 つまり中2の冬からの入塾だとほぼカリキュラムを終了してしまっている状態。“出遅れ感”を感じてしまう可能性もあります。実際に長男のお友だちで中2の冬に入塾した方は、カリキュラムについて行けず結局は辞めてしまいました。

ただ、長男によると中3夏までは途中入塾はめずらしくはなく、皆さん開成、早慶を狙うレベルになっていたようです。結局はその子次第、学力レベルや性格によるかなあと思います。中2で一旦全ての学習範囲を終了してしまいますが、サピックスはスパイラル授業。中3夏までは、何クールか単元を一通り学習しますし。

長男の通塾生活、高校受験を経てつくづく思うのですが、サピックスのカリキュラムは間違いなくハイクオリティです。ただし、ある程度以上の学力がないと吸収しきれないものも多い。そして「サピックスに入れば誰もが難関校に入れる」というものでもない。「サピックスで学ぶと難関校に受かる」のではなく、「学力の高い生徒がサピックスで的確な指導を受けて難関校に入る」というか…。ですから、模試などの成績からお子さんの実力レベルを冷静に判断して、我が子が難関校チャレンジ可能と思えたらサピックスに通塾されると良いかと思います。

またサピックスの先生方は、生徒に対してある一定の距離を保っています。それがポリシーというか。先生方はそれぞれの生徒の状況をよく把握され、先生方の間で情報共有されていますが、先生の方から生徒にわざわざ声かけすることは基本的にありません。生徒から質問すれば答えるという方式です。でも相談するとその対応はハンパなくきめ細やかです。

なので、途中入塾でも授業について行けるようになるかどうかは、生徒本人の学力以上に性格、メンタル面が大いに関わってくると思います。

サピックスオープンの信憑性は…?

サピックスオープンは、サピックス生だけでなく外部の生徒も受けられるオープンの模試です。難易度が高く、筑駒、開成、早慶などの出題傾向に似せて作ってあるので、難関校志望者にとっては最もリアリティの高い模試。他塾の筑駒、開成狙いの生徒が実力試しにサピックスオープンを受けることもあります。

ただし、早慶レベルに届かない生徒にとっては、サピックスオープンは無駄に難しく得点すること自体難しい。そのため、必要以上に偏差値が低くなることもあると思います。こちらのパターンの方がサピックスオープンは信ぴょう性が低いのではと思います。

合格実績が、開成、早慶、国立、都立日比谷ばかり。それ以外は??

urashimamamaはサピックス内部の人間ではなく、長男の塾友もZクラスとYの数人のみ。またサピックスではお互いの受験結果を公表し合う場もなく、さらに長男自身もその点についてはとんと無頓着な性格なため、十分な情報がなく何とも言えませんが…。

長男の通う校舎は、X、Y、Zの3クラス、全体で40名ほどでした。当時公開された校舎の合格実績の人数からすると、上位2クラス(Z、Y)合計約30名は、開成、学芸、早・慶のいずれかにおさまっていたようです。特にZ,Yの女子はほぼ全員慶應女子に合格していたのではと思われます。生徒数は少ないですが、結果は出していると思います。

Xクラスの結果についてはurashimamamaは把握できていませんが、やはり“お客様”になってしまっているパターンもあると思います。前述しましたが、サピックスは先生からは個人に働きかけてはくれないということもあるので。サピックスに通塾しても下のクラスでコンプレックスを抱いてしまうと、前向きに勉強する気になれず、結局はサピックスの良さを享受できない可能性も高いです。

大規模校舎と小規模校舎のどちらがいい?

urashimamama長男の通塾可能エリアにサピックスは一つしかなかったので、よくわかりませんが…。

サピックスでは1クラス上限16,7名までとなっていて、人数がおさまらなければクラスを増やすという方式です。クラスのメンバーは基本的に毎回のテストの成績順にシャッフル。なので、クラスの数の多い、少ないが、手厚いかどうかの違いになるということも特に見られないかなあ…と。職員はそのクラス数に対応する人数体制だと思いますし。そのようなコスト面でケチることも、サピックスではしていないと思います。

また、教室で講師のレベルに差があるかどうかについても、各教科の講師が複数の校舎を兼任しているケースも多く、教室による授業内容の差は生じにくいかもしれません。ただし、東京校などの“本部”イメージのところは、先生も、集まってくる生徒も粒が揃っているとは思いますが…。

また、面倒見については何度か書きましたが、“こちらからアクションを起こせば答えてくれる”パターンです。

以上、がurashimamamaとして認識している、サピックスの様子です。

途中入塾も自分次第。実力よりも意欲的かどうかがカギ

サピックスはハードな塾であることは確かなので、我が子の学力、性格、積極性、あらゆる点で途中からの入塾でも通用するか、へこたれずに頑張れるかどうか冷静に見極めて入塾するかどうかを判断されるといいと思います。学力優秀でないとダメ、ということはなく、漠然と、受け身の姿勢で入塾すると、結構キツイという意味で。

お子さん自身に意欲があり、親も子も積極的に相談すれば、どのクラスでも親身に対応して下さると思います。ひとたび相談すると、学習へのアドバイス、保護者への対応は、本当にきめ細やかで心強いものでした。

私の限られた経験からの情報なので、偏りがあったり、浅い考えや意見もあるかと思いますが、一つの意見としてご参考にしていただけると嬉しく思います(*^_^*)