慶應義塾高校入試 当日の朝の風景 1

塾高入試当日の朝はイチョウ並木の景色が変わる

開成高校の入試当日の校門付近は、塾の激励で一種独特の雰囲気になるそうですが、慶應義塾高校の入試当日の朝も、日吉のイチョウ並木が独特の雰囲気になるそうです。

慶應義塾高校は神奈川県の高校の最高峰。ここも開成高校とならんで日本の高校受験シーズンの風物詩の一つとなっているのでしょう。

開成高校と違い、日吉のイチョウ並木は慶應義塾大学&高校の敷地内ではありますが、特別な制約のないオープンなスペース。各塾の先生方がズラーッと並んで激励の花道を作っているようです。

長男によると、そのズラーッ!で本当にいっぱいになっているそう。特に大手塾のWやRは教室数が多いため、先生方の人数も多い。占める領域も大きいそう。そしてのぼりみたいな旗を何本も立てて、「お!W」、「Rだ!」と一目で分かるように陣を取っている。 まるでスポーツの大会の応援合戦みたいですね。

そして受験生たちは、自分の塾の場所に行き握手をしてもらって受験会場へ。受験生にとって、最も信頼する塾の先生に受験会場に入る直前に会えるのは、この上なく勇気づけられるものだと思います。緊張もほぐれるでしょうね。

でも外部の者にとっては、その姿は威圧感も感じる。塾VS塾のバトルのような感じもします。

サピックスの集合場所では

サピックスの先生方は、イチョウ並木の入り口そばの、地下鉄の駅を出たところ。イチョウ並木の入り口で待っていて下さったそうです。そこが例年お決まりの場所らしい。イチョウ並木の手前でこじんまりです。

サピックスは人数も少ないので。人数規模としては他塾の勢いの方が勝っていますが、先生も受験生もお互い知った顔ばかりなので安心は安心みたいでした。他塾が大きな円陣を作っている脇で、長男たちはコンパクトに固まって会話をしていたそうです。

先生からは「ここの雰囲気すごいけど、リラックスな~」みたいなことを言われて、「景気づけに、他の塾の先生にも握手してもらってきたら!?」と、冗談まじりに言われたそうですが、さすがに皆そろって「いえいえそれは、さすがに無理っす…」と恐縮。

そこでちょうど、帰国子女の○君がハッとして、「受験票、忘れた!(>_<)」と言い出したそうです!

でも大丈夫。きちんと受付に申請すると仮の受験票を発行してもらえます(受験生の皆様、大丈夫だから、このこと忘れないでね!)。先生に、受付に行く旨、指示されました。

もう仮受験票ゲットに、もう頭いっぱいの○君、「じゃあ、受付行ってきまーすっ!! 」と、横の大手塾Wの円陣をど真ん中ぶった斬って突進…! 受付一直線に向かって行きました。

冗談言ってた先生も、さすがに絶句。皆、目が点…。さっきの、「いえいえそれは、さすがに無理っす…」の言葉は何だったんだ…!?

○君は帰国子女だそうですが「さすが、あいつは帰国子女だ!アメリカ人! 」と先生含め、皆その大胆さに圧倒されたそうです。そして、○君のおかげで皆も心がほぐれた! 「アイツ、今日は絶対受かるぞ! 」と室長先生。

○君、見事合格。そして彼は開成にも合格したそうです。

イチョウ並木が終わる辺りで受験生の流れが止まり、そこからは受付待ちの行列となるそうです。何往復にも蛇腹のように列がうねうねと折れ曲がりながら入口に続くそうで。1,600人強の受験者がいるので確かにそうなるのは当然ですね。

塾高受験者は入試当日は並ぶ時間も想定して、早めに日吉に着くようにした方がいいみたいです。